不思議を育てるおうち実験②~色が変わるブルーベリードーナツ作り!酸とアルカリの科学クッキング

こんにちは。tomyです。

もう半年ほど前になりますが、家族でテレビを観ていると”色が変わるゼリーを作る”というコーナーが出てきました。案の定、息子は食いつき「僕もやってみる!」とハリキリます。
好奇心旺盛で嬉しい反面、使うのは”バタフライピー”というハーブティ・・・聞いたこともないし、わざわざ取り寄せるのも面倒。それに、息子は”今”やりたいんです。

そこで調べると、アントシアニンが含まれていれば同じようなことができそう。ということで、家にあった冷凍ブルーベリーでさっそくやってみました。

でも、ゼリーはいまいち色の変化がわかりにくかったので、調べに調べた結果、ドーナツで色の変化を楽しむことにしました。

今回は、3つの色が楽しめるドーナツの作り方だけでなく、プレ実験や色が変わる仕組みについて理系ママ目線でご紹介します。

楽しむのが一番!おうち実験のすすめ

おうち実験は、あまり気負わず、混ぜる量や手順が少し違っても気にしないくらいがちょうどいい。なによりも、家族で楽しむのが一番のポイントです。

子どもの年齢によって、おうち実検の目的も変わってくると思います。わが家は3歳児を対象としているので、難しい原理まで理解してもらおうとは思っていません。今回も、「酸性」「アルカリ性」という言葉は使うものの、「すっぱいもの、苦いものを入れると色が変わる」程度にして、色の変化とお料理を楽しみました。

色が変わるドーナツ実験のここがいい
  • コンビニでも買える冷凍ブルーベリーでOK
  • 料理+実験なので楽しさ倍増!?
  • ちゃんと美味しい
色が変わるドーナツ実験のここがもうちょっと
  • 緑のドーナツは美味しくなさそう(美味しいんですけどね)
対象年齢

1歳半以上くらい(容器をひっくり返さない年齢)。
意外と奥深いので、小学生以上の自由研究にもおすすめです。

色が変わるドーナツの作り方とポイント

材料と作り方

今回のドーナツは、ドーナツ型を使う焼きドーナツです。油で揚げるドーナツでも分量を変えれば作れると思いますが、焼きドーナツの方がコンガリならず、色がわかりやすいのでおすすめです。

材料(約8個分)

ブルーベリー水

  • ブルーベリー 15粒(約30g)
  • 水 約30g

ドーナツ生地

  • 卵 2個
  • 牛乳 75g(調整用+30g~)
  • 溶かしバター(油でも) 30g
  • ホットケーキミックス 200g

実験用

  • レモン汁 小さじ1~

お好みの分量でOKです。ブルーベリー水は、もう少し濃くてもよかったかもしれません。今回は簡単にホットケーキミックスを使用しましたが、もちろん薄力粉&ベーキングパウダー&砂糖でも作れます。ブルーベリーの実を入れてもOK。

作り方

ブルーベリー15粒(約30g)に水30gを加えて、ブルーベリーを潰しておく。←以下、ブルーベリー水と呼びます

 別のボウルに、卵、牛乳、バター、ホットケーキミックスを混ぜる。

 オーブンを170℃に余熱する。

 ②のうち約250gを別のボウルに移す。ブルーベリー水を大さじ2~様子を見ながら加える。

 ④をさらに半分に分けて別のボウルに移す。一方に、レモン汁を小さじ1~様子を見ながら加える。

 ブルーベリー水を入れていないノーマル生地に、牛乳を大さじ1から様子を見ながら加える。※上から落としたときに、リボンのように生地が流れればOK。

 3種類の生地をそれぞれ、ドーナツ型に入れる。膨らむので8分目まで。

 余熱あり170℃のオーブンで20分焼く。

色が変わるポイント

「作り方」の④と⑤、そして出来上がりのドーナツで色の変化を楽しめます。

作り方④~生地が緑色に変化

まず1つ目の不思議ポイントは、ドーナツ生地にブルーベリー水を入れると、入れた直後はブルーベリーの紫色なのに、混ぜると緑色に変わるところです(写真ではわかりにくくてすみません。ところどころ、緑っぽくなっています)。卵白や、ホットケーキミックスに含まれるベーキングパウダーの影響で、生地がアルカリ性に傾いているためです。

息子は「すごーい!」と驚きながらも「ぼく、ブルーベリーのは食べたくない」と言うほど、食欲を減少させる緑色です。でも安心してください、ちゃんと美味しくなります。というか、ブルーベリー水を入れても味はほとんど変わりません。

作り方⑤~レモン汁を入れるとピンク色に変化

美味しくなさそうな緑色の生地に、レモン汁を入れると、可愛いピンク色に変わります。レモン汁を入れることで、生地が酸性に傾いたためです。

見た目重視の息子は「ピンク色のドーナツ多めで!」と言いますが、実はレモン汁入りのこのドーナツが一番、味が変化します。

レモンの酸味をほのかに感じるので、そのままだと私は少し苦手でした。

でも、ハチミツとの相性は抜群です。焼きたてのピンクドーナツには、ハチミツをかけて食べるのがおすすめです。

緑ドーナツにレモン汁をかけるとピンク色に変化

焼く前の生地でも同じことをしましたが、もちろん焼きあがった緑色のドーナツも、レモン汁をかけることでアルカリ性から酸性に変化してピンク色に変わります。

ただ、即効性はなく、じわじわーっと色が変わります。焼く前の生地での色変化の方が劇的で楽しめます。

さぁ、楽しんだあとは、美味しくいただきましょう♪

興味を持たせるプレ実験

ところで、おうち実験は導入も大切です。色が変わるドーナツは、前夜から「明日はドーナツ作ろう!」と前置きをした上で、こんな風にテーブルに準備をしてみました。

案の定、「なになに?!」と興味津々!いかにも”実験”な感じにテンションがあがります。

プレ実験の準備

  1. ブルーベリー水から、小さじ1ほど取り出し、約小さじ2の水を加える。これを3つ用意。
  2. レモン汁と重曹※を入れた容器をそれぞれ置く。

※重曹は、卵白、ベーキングパウダーで代用も可

記録のためにキチンと量りましたが、色の変化がわかればいいだけなので、量らず適当でOKです。

アルカリ性側に重曹を用いましたが、卵白やベーキングパウダーなどドーナツと関係のあるものを入れてみた方が、繋がりがわかりやすかったかなと反省です。また、レモン汁(酸性)はピンク紫から赤にに変わるので、いまいち変化がわかりにくいです。

ドーナツとは関係なくなりますが、他にも、お酢やシャンプー(酸性)、食塩や洗濯洗剤(アルカリ性)を入れてみて色の変化を観察することができます。

色が変わるドーナツの仕組みとアレンジ

アントシアニンが含まれる食材なら何でもOK

色が変わる原理について少し説明します。

色が変わるために必要なのが、アントシアニンという物質です。アントシアニンという1つの物質のように思えますが、基本骨格(アントシアニジン)をベースにいろんなものがまわりについていて、何種類もの構造があります。

色が変化する仕組みはこんな感じです。

酸性・中性・アルカリ性で
水素イオン濃度(H+)が変わる

基本骨格の構造が変わる


吸収する波長(光の色)が変わる


見える色が変わる

酸とアルカリだけでなく、化学構造や光の原理にまで考察を広げることができる…アントシアニンって奥深いです。

他にも身近な食材にアントシアニンが含まれているので、ブルーベリーの代わりに使ってもOKです。

アントシアニンが含まれる食材

  • 紫キャベツ
  • バタフライピー
  • 紫いも
  • プルーン
  • アメリカンチェリー
  • なす
  • ベリー系  他、多数

原理や、アントシアニンが含まれる他の食材については、ちょっと難しいけどこちらの文献が参考になります。

色が変わるゼリーは紫キャベツを使うといい

色が変わるゼリーは、中性(紫色)から酸性(赤色)への変化なので、見た目に色の変化がわかりにくいのが残念なポイントです。

ブルーベリーが持ってるアントシアニンの種類との相性が悪いのか、色素の取り出し方が悪かったのか…そこまで調べていませんが、紫キャベツを用いたゼリーであれば綺麗に色の変化を観察できるみたいです。

紫キャベツを使ったゼリーのレシピ

不思議!色が変わる!マジックゼリー


でもこの失敗のおかげで、ブルーベリーを用いる場合は、アルカリ性(緑色)にした上で酸性(赤色)に傾けてあげた方が、変化がわかりやすくなることがわかりました。

卵やベーキングパウダーを使う食べ物ならアレンジできる

ベースの生地をアルカリ性にしてあげると、酸性にしたときに色の変化がわかりやすくなる…つまり、卵白やベーキングパウダーを使うものであれば何でもいいということです。

卵白やベーキングパウダーを使うお菓子

  • 卵白を使うクッキー
  • マフィン
  • カステラ
  • ホットケーキ など

ただ、焼き色がつくクッキーやホットケーキは、もしかしたら色の変化がわかりにくいかもしれません。

卵白やベーキングパウダーの他に、中華麺に含まれる”かんすい”もアルカリ性にしてくれます。”かんすい”を利用して、色が変わる焼きそばを作ることもできます。

レシピ⏩ カラフル焼きそば

おまけ~ブルーベリー水でリトマス試験紙作り

プレ実験で色の変化を簡単に見た後、息子は、その色のついた水を絵の具のように使いたいと言いだしました。…それ、いいアイデア!

今回は、ブルーベリー水のほとんどをドーナツに使ってしまったので、小さい紙を染めるくらいしかできませんでしたが、一応、重曹水やレモン汁でお絵描きをすることもできました。

ブルーベリー水に浸けた紙をたくさん用意して、身の回りのpHを測る、手作りのリトマス試験紙として使っても面白そうだなと思います。

まとめ

コンビニでも購入できる冷凍ブルーベリーを使って、酸性ーアルカリ性で色が変わるドーナツを作ってみました。お菓子作りという食いしん坊要素が加わることで、楽しく美味しく科学に触れることができました。

アントシアニンを含むブルーベリー以外の食材で色素を取り出してみたり、卵白やベーキングパウダーを含むドーナツ以外のお菓子でアレンジしてみたり、方法を選べるのも魅力的です。自作のリトマス試験紙を使った探検は、わが家でも今度実際にやってみようと思います。

マンネリしがちなおうち時間に、少しだけ科学の要素を取り入れてみると、いつもとは少し違った体験ができます。ちなみに、工作を取り入れた、声コプターの実験もおすすめです。

みなさんもぜひ、おうち実験に挑戦してみてくださいね!

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